STORY
きっかけは、子世帯にお子さんが生まれたことでした。
住まれていた賃貸住宅は、こどもが動くには狭く、これから歩き、走りだす子がうみ出す音に対して、
周囲の方に迷惑にしたくない気持ちが大きくあったようです。
自由にさせたいのに、注意しなければいけないという自己嫌悪にも陥りたくないですよね。
一方、親世帯は子離れして楽しく生活され、お孫さんに会いに子世帯の家にも元気に通ってらっしゃいました。約30年前に建てた広すぎる家は、管理するには手に余るようになっているのが娘さんの気がかりでした。
だったら一緒に住めばいいのでは?と着想したのが始まりです。
できるだけ私たちも両者の意に沿うようプランも何パターン考え、どれが近いかまずは一つのパターンに絞り、打合せと修正を重ね、一つの夢プランを完成させていきました。
しかし荷物が多い家の解体までの道のりは長く、私たちもその作業を手伝い、解体1ヶ月前から片付けてはじめて、予定通り解体に踏み切ることができました。世の中では断捨離がはやっていまっすが、やはり愛着あるものを現実的に使う、使わないで排除する作業は数日ではできないですね。少しずつ捨てるということで消化されたようでした。
基本的なインテリアプランニングは、ほとんど任せて頂きました。ご希望スタイルは娘さんがアールデコ、旦那様がリゾートバリ風ということでしたので、それぞれの要素を取り入れた部屋を一部つくり、後はLDKのある1Fをエレガントに、プライベート空間が多い2Fをカジュアルにまとめるコーディネートをいたしました。
また、照明の計画には大変気を遣いました。明るさは人・年齢によって感じ方が違うので、家族が集まるLDKには調光機能をつけ、プライベートな空間はできるだけ最小限の明るさで過ごすベーシック配灯にしました。
必要であれば、フロアライトやデスクライト等を加えていくという手法です。
いずれもLEDを採用しました。
二世帯になるということで、契約アンペア数も増やしたので、電気代を大変気にされていましたが、LEDの効果もあってランニングコストは思っていたより安かったということでした。LED様、様です。
引き渡してからのお施主様は、インテリアデザインを大変気に入られており、今きれいだからこそずっと家を大切にしていきたいという意識が、よりご家族としてのつながりが強くなったようでした。
間取りでみるB&A
BEFORE-1F
壁をなくしたい。
階段下収納奥行き深くて使いにくい。
お風呂と洗面が異様に狭い...
玄関上は吹き抜けてなくてもいいな...
AFTER -1F
天井高2700に抑える。
構造的に必要な柱は残して、LDをワンルームに。
階段下収納は、LDから利用。玄関側からは奥行き活かしてニッチを造作。
バスルームと洗面室は一回り大きく。
洗面を広げた分、和室を狭く、コンパクトに。
キッチンに充実の収納。LDとの境にはポイントのガラス建具を設置。
トイレは少し広くし、LDから出入りが見えないように壁をつくる。
BEFORE-2F
部屋を2つに分けて、収納充実させたい。
やけに広いトイレだな..
ほぼ倉庫化しているスペースを有効利用したい。
吹抜けを潰してもう一部屋ほしい。
AFTER -2F
将来的には区切れるスペースを造作。
廊下を長くして、広々とした印象に。
2Fにミニキッチンをおいて、庶務給湯スペース(^^)
ベッドが置けるミニマムサイズと十分なWICを確保。
将来的に子供部屋
トイレは少し奥行き狭くし、収納を確保。